
宮崎に移住して14年。
思春期の二人の子育てをしながら、夫婦で介護の仕事をしている40代の主婦「まっちゃ」といいます!カレー、コーヒー、お笑い、日本映画を愛しています。もちろん家族や仕事も。
介護の仕事に携わるなかで、日々感じることや大切にしている価値観があります。
それは業務的な手順や知識とは少し違う、もっと「人としての在り方」に関わる部分です。
今回は、私が介護職としていつも胸に置いている「3つの大切なこと」についてお話しさせていただきます。
1. 自分にも、職員にも、利用者にも誠実であること
まず1つ目は、「誠実であること」。
これは、私自身の信念でもあり、実は法律にも定められています。
介護福祉士法第44条には、こう書かれています。
介護福祉士は、信用を傷つけるような行為をしてはならず、業務を行うにあたっては誠実に対応しなければならない。
この「誠実義務」は、専門職としての介護福祉士が持つべき基本姿勢であり、相手に対する真摯な向き合い方を求めるものです。
私が考える“誠実さ”とは、「ごまかさないこと」「相手を軽く見ないこと」「都合で態度を変えないこと」。
利用者さんにも、職員同士にも、そして自分自身にも、まっすぐ向き合う気持ちです。
誠実さは目に見えないけれど、不思議と相手に伝わるものだと思っています。
信頼関係の土台を築くのは、いつもこの“誠実な在り方”だと感じます。
2. 自分も、職員も、利用者も尊敬すること
2つ目は、「尊敬すること」。
これは、介護の現場に限らず、人と人とが関わるすべての場所で必要な姿勢だと思っています。
特に高齢の利用者さんに対しては、「してあげる側/される側」という一方的な関係にならないよう、常に敬意を持って接するように心がけています。
ここで参考になるのが、**アブラハム・マズローの「欲求階層説」**です。
マズローの欲求5段階説とは?
マズローは、人間の欲求は5つの階層に分かれており、下から順に満たされていくことで、より高次な欲求が生まれると説きました。
1. 生理的欲求(Physiological needs)
生きるために必要な基本的な欲求です。食事、水、睡眠、排泄など、命をつなぐために欠かせないもの。
2. 安全の欲求(Safety needs)
身体的・精神的に安心・安全でありたいという欲求。安定した住環境、収入、医療なども含まれます。
3. 社会的欲求(Love and belonging needs)
家族や仲間、コミュニティなどに「所属していたい」「愛されたい」という人間関係の欲求。
4. 承認の欲求(Esteem needs)
他者から認められたい、尊敬されたい、そして自分自身を価値ある存在と感じたいという欲求です。
5. 自己実現の欲求(Self-actualization needs)
自分らしく生きたい、自分の可能性を最大限に発揮したいという最も高次の欲求です。
介護が必要になると、つい「第一段階や第二段階(食事・排泄・安全)」の支援に目が行きがちです。
でも、どんなに年齢を重ねても、**「自分は大切にされている」「尊重されている」**と感じること──つまり、**第4段階の「承認の欲求」**はなくなりません。
私たちがその気持ちに寄り添い、「人生の大先輩としての敬意」をもって接することは、相手の心に深い安心感を与えるのだと思います。
また、職員同士にも、お互いを尊重し合う関係性があれば、チームとしての風通しがよくなり、自然と支援の質も高まります。
自分自身にも「よく頑張ってるね」と認めてあげることで、前向きな気持ちを持ち続けられるようになります。
3. 機嫌よくいること
3つ目は、ちょっと意外かもしれませんが、「機嫌よくいること」。
介護の現場では、時間に追われたり、予期せぬ出来事が起こったり…余裕を失いがちな場面も多くあります。
でも、だからこそ「ご機嫌でいる」ことを意識しています。
特に、認知症のある利用者さんとの関わりでは、この「機嫌のよさ」がとても大きな意味を持ちます。
なぜなら、認知症の方は、言葉のやり取りだけではなく、表情・声のトーン・動作などの非言語コミュニケーションを頼りに、相手の感情を読み取っているからです。
私たちのイライラや緊張は、言葉にしなくてもすぐに伝わってしまいます。
逆に、ニコっと笑って落ち着いた声で「大丈夫ですよ」と言うだけで、相手の表情がパッと和らぐこともあるんです。
その安心感が、介護の拒否を減らしたり、スムーズな支援につながったりする。
結果的に、自分自身も「楽に」「穏やかに」仕事ができるようになります。
また、昼休みに工夫をしています。自分が機嫌よくいられるように、お弁当に自分の好きなものを入れたり、好きなお菓子やコーヒーを飲んだり、好きなお笑いの動画をみたり。アイマスクをして短い時間でも横になったり、自分を労う事を意識してしています。
「ご機嫌でいること」は、相手への思いやりであり、自分を大切し労うことで、また相手のことも大切にできると思います。好循環が生まれると思います。
おわりに:在り方が、関係性をつくる
介護の現場では、「技術」や「知識」ももちろん大切です。
でも、それ以上に、「どう在るか」が相手との信頼を築き、支援の質を決めていくように思います。
- 法律にも裏打ちされた誠実さ
- 心の土台となる尊敬の気持ち
- 空気を和らげるご機嫌な在り方
この3つを大切にしながら、今日も一人ひとりと、丁寧に、穏やかに向き合っていきたいと思います。
そして、自分自身も「大事にされている」と感じられるような働き方を、これからもしていきたいと思っています。

